2007年03月14日

名古屋市の若者就労支援講演会(要約)

3月11日(日)に行われた名古屋市主催の若年者就労セミナーに行って来ました。NPO法人 青少年自立援助センター理事長の工藤定次さん(9月に三重で講演した工藤さんのお父さんだそうです)が基調講演を行ったので、参考になればと思い、その要約を紹介します。若干細かいところで聞き違いがあるかもしれませんが、あくまで永野のレポートだということでお願いします。

●待ちの姿勢の就労支援、支援者達は強制的に働かせるのか?というけれど、人間は役割を果たしてこそ満足する。待ちの姿勢はどこかで終止符を打たなければならない。

●「見立て」の必要性
引きこもり、無業者、フリーターという3層のピラミッドがある。ニートはこの3層のどこにでもいるが、
常に、この3層を意識して、支援していかなくてはならない。

たとえば、フリーターは1日働いても、365日働いても同じフリーターだが、ここにもニートはいて支援の必要がある。

無業者と引きこもりには明確な違いがある。無業者には友達がいるが、引きこもりにはいない。
無業者には職業訓練を、引きこもには友達と遊ぶ楽しさの体験が必要で、
おのずと支援方法が違ってくる。

ともかく、この子はどの層のニートか見極めてから支援する必要がある。

●国の政策として動くには2つのことをクリアしなくてはならない。

一つ目は、統計方法を明らかにすること
二つ目は、対象者が50万人を超えること
この2つを満たさない限り政策課題にはならない、現在のところ「引きこもり」が除外されるのは
これらを満たさないからだ。

●同じ「不登校」でも2種類がある。
もっと遊びたいから学校に行きたくない不登校と、いじめで苦しんでいるから学校に行きたくない不登校

これらを両方とも一緒にして支援することはできない。

●自分で稼いで食べれるようになって、初めて「自由になれた」という声が多い

●経験したことがないことはできない --- やったことがないのにアルバイトに行け!といわれても無理

●だから訓練(穴を埋める)必要がある。

●思春期の子どもが「お父さん大好き」と言うわけがない。だからこの支援は母親が前線に立つ必要性がある。

●子どもに社会性を持たせるのは、親にはできない。第3者の力をかりる必要がある。

●子どもがゲームやビデオに固執するのは理由がある。
それは、つらくならないため、考える時間を作らないため。

●まわりに左右されない(景気・環境など)就労ができる力を持ってから社会に送り出す必要性
バブルの時に大量に就職させたが、バブルが終わって真っ先に首を切られたのが彼らだ。

●ドイツの若者には半労半Xという考え方があり、自分に与えられた時間のうち半分は仕事に使い、もう半分は自分に使うという。
こういう考え方もありかなと思うようになった。若者たちは住み分けすればよい。

●「見立て」と「ネットワーク」この2つが最重要

以上
posted by 事務局 at 22:04| Comment(1) | TrackBack(0) | 文献・新着情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月12日

若者就労支援「勉強会」のお知らせ

平成18年度の研究会は、終了しましたが
今週末に講師をお招きして勉強会を開催させていただきます。

日時:3月16日(金)19時から21時
場所:アスト津 3階 市民活動センター ミーティングルーム
講師:
静岡県立大学国際関係学部学長補佐助教授
NPO法人青少年就労支援ネットワーク静岡理事長
津富 宏 氏

少年院教官として従事されていたノウハウを活かしながら静岡方式の若者就労支援に取り組んでいらっしゃいます。
私たちの今後の取組に参考にできることも多いかと思い、このたびお話を伺うこととなりました。
http://members.at.infoseek.co.jp/sssns/

この機会に是非、参加をお待ちしています。
posted by 事務局 at 21:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 若者就労支援研究会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月10日

第8回若者就労支援研究会

まずは2/3に伊勢で行われた第2回親向けセミナーの報告や、2/11~12と東京で行われた「第2回ニート・社会的ひきこもり支援者全国実践交流集会」に参加された方からの報告など、共有すべき情報の交換を行いました。そしてその後は、今年度の開催は今回が最終になるので、今までの研究会をふり返っての感想を全員が一言ずつ話しました。
県レベルでこのような研究会を持つ場合、雇用関係の部署だけでなく、健康福祉関係の部署、政策や企画の部署、教育委員会や大学などの教育関係といったさまざまな部署が一堂に会して意見交換しているのは、全国的にも珍しいようで、国も三重県の動きには注目しているという話も出ました。また、行政職員の場合は仕事として参加する方がほとんどですが、「この春に別の部署に異動してもこの研究会は参加したい」という嬉しい意見も聞かれました。その一方で、「それぞれの部署の担当者が参加しているので和やかにいっているところはあるが、担当者だけではなんともできないので、担当者から各組織への認識に変えていかないといけないのでは」といった意見も頂きました。

あと、先回案を提示した研究会の規約について、MLでのやり取り等を反映させた修正案を事務局から提示したところ、異論はほとんどなく、今回参加された方の間ではほぼ合意が得られたと考えて良いようです。今年度は研究会のコーディネートやセミナーの実施、ガイドマップの作成は当寺子屋プロジェクトが、就労体験事業は三重大学人文学部の中にあるNPO地域研究開発機構が委託を受ける形で実施してきたのですが、次年度は、この研究会自体が手を上げて県から一括で事業を受託し、研究会の内部で役割分担をすすめていくというやり方が出来ないものか、という提案もありました。

終了後にアンケートを実施しましたので、集計結果をご覧下さい。

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●事項書

●議事録

●今年度のあゆみ

●今年度を振り返ってアンケート集計

●最新規約案

●実施すべき課題別マトリックス(完成版)